戦争があった―。敵対するフロスト共和国との永きに渡る戦乱……。停戦が結ばれて三年の月日が流れたにもかかわらず、国民の困窮はいっこうに解消されてはいなかった。事態を憂慮した軍上層部は、飢餓、疫病、野盗化兵といった“戦災”からの復興を任務とする部隊 ― 陸軍情報部第3課を設立する。帝国の不穏な状況、貧者の反発にも屈せず、貴族の誇りにかけて復興を成し遂げようと日々奮闘するアリス少尉。そして、謎の極秘部隊への所属歴を持つ、驚異的な戦闘能力を有するオーランド伍長。心に深い傷を負う彼は、新たな環境下、仲間たちとの交流を通じて“戦災”と対峙し、自らの進むべき道を模索していく・・・。社会を覆う欺瞞と腐敗の分厚い皮を、切り裂き、中身を暴き出す―。ゆえに彼らは自らをこう名乗る。「パンプキン・シザーズ」と!
星奏学院は音楽科と普通科が併設された伝統ある高校。普通科2年生の日野香穂子は、ある日、学院に住む音楽の妖精・リリに見出され「魔法のヴァイオリン」を託されてしまった。魔法のヴァイオリンを手に権威ある学内コンクールに挑む事になった香穂子だが、 コンクール参加者は、音楽科のエリートばかり。 香穂子を取りまく恋、友情、そしてコンクールの行方は…。
人の意思に応え、あらゆる事を可能にする未知なる力「ビアトリス」。『現出した魔法』と呼ばれる軌跡の物質を、理解し、操り、知り抜くすべを教える日本で唯一の学校が、東京ビアトリス総合大学附属高等学校(通称 東ビ大附属)である。幼い頃、ビアトリスの奇跡に命を救われた高校生「吉村護(高校一年生)」は、東ビ大附属への転校が決まり、希望に胸を膨らませていた。そして転校初日……満開に咲き誇る、秋の桜の下、護は一人の少女に出会った。「あなた、私と付き合いなさい」それが護と、絢子の運命の出会いだった。鷹栖絢子は護より一つ年上の二年生にして生徒会治安部長。大物政治家の孫娘にして容姿端麗のお嬢様。世界でも3本の指に入る実力の持ち主で、衛星をも打ち落とす事ができる天才的ビアトリス使い。通称、「魔女ベアトリーチェ」「ビアトリスの死天使」、として周りから恐れられているが、実はとっても純情な女の子。