創聖紀0011年の地球――人類は、その人口の2/3を失っていた。11年前の大異変が原因である。南極の氷が溶解し、1万2千年前に滅びたはずのアトランディアが出現、翼をもつ“堕天翅族”が蘇った。彼らは生物機械兵器“神話獣”を次々と人類の都市に送り込み、人間を捕獲していった。生体エネルギー“プラーナ”を摂取するためである。一方、人類は反撃を期して、海底遺跡から3機のハイブリッド戦闘機“ベクターマシン”を発掘していた。1万2千年前、堕天翅族を滅亡へ追い込んだとされる伝説の兵器である。ベクターマシンが合体することにより、 “機械天使アクエリオン”が姿を現す。アクエリオンを動かすには、マシンの機械生命と感応、共鳴できる“エレメント”と呼ばれる人間が必要だ。それには特に鋭敏な五感や純真な魂が要求されるため、10代半ばの少年少女たちがパイロットとして集められた。そして、ついに“機械天使アクエリオン”の合体するときが来た・・・。
「思い出して、翅(はね)があったころのことを」1万2千年前の想いに応え、繋がったのは欠けたこころ。太陽と月と火星が出会うとき、新たな合体の調べが流れる――!湘南の海に浮かぶ小島、江の島。美しくのどかなその浜辺に、〈私立江ノ島学園〉はある。学園には、全国から優秀な子どもが集められ、最新の機器を使った英才教育が施されていた。特殊強化クラスの生徒〈エレメント〉に選ばれたサッコ、リミヤ、トシは、感情の力で動く戦闘機〈ベクターマシン〉の操縦を命じられ、謎の侵略兵器〈神話獣〉との戦いを余儀なくされる。戦いのさなか、不可思議なヴィジョンに導かれ、サッコは叫ぶ――。「想星合体!GO、アクエリオン!」繰り返される輪廻の果てに、現れた機械天翅アクエリオン。宿命を背負った少年少女は、得体のしれない団体〈宇宙たまごの会〉や大人たちの思惑が交錯する中、この宇宙の真実と向き合っていくことになる……。これは、おのれの感情と宇宙の存亡を賭けて紡がれる、壮大な愛の神話。