桃ヶ丘音楽大学に通うエリート音大生千秋真一。有名ピアニストの息子で、ピアノ、ヴァイオリンの腕前も一流の彼は、ピアノ科に所属しながらも、指揮者を目指し、密かに勉強を続けていた。だが、千秋には、幼いころの体験が原因で飛行機恐怖症になって以来、海外へ出ることができないという致命的なトラウマが。自分の将来、そして音楽との向き合い方に行き詰まりを感じていたある日、これまでに聴いたことの無い、個性的で、魅力的なベートーヴェンのピアノ・ソナタ『悲愴』第2楽章を弾く野田 恵(通称のだめ)と出会う。楽譜を読むのが大の苦手という彼女は、音楽を一度耳で聴けばそのとおりに弾けてしまうという天才的な一面を持っていた。本能の赴くままに奏でられるその調べに次第に心惹かれるようになる千秋。しかしその調べの主であるのだめは、風呂嫌いの掃除嫌いで、自宅の部屋はゴミため状態、おまけに、友人の弁当の盗み食いは日常茶飯事という奇人だった・・・。
日本から巴里、そして巴里から世界へ-世界を股にかけ、音楽に恋に迷子になる“のだめ”と、見守っていたはずの“千秋”。2人の音楽と恋もいよいよクライマックスに-
指揮者志望のオレ様・千秋真一と変態ピアニストののだめ(野田恵)。さらなる高みを目指すふたりが、遂にクラシック音楽の本場パリへ!!ドイツのエロジジイとイタリアのやんちゃオヤジ(ともに世界的指揮者)、アニメオタクのフランス人、派手好き厚化粧のロシアギャル・・・”ピンク色”を奏でていたはずがいつしか”青緑”に?!の黒木くんも加わり、国境を超えた奇才が、世界で一番笑える、そして美しい音楽を紡ぎ出す。大爆笑のクラシック音楽コメディー、巴里編!!