落語家のお仕事は、もちろん寄席で一席ぶつこと。でも寄席が終わった後に楽屋でだらだら続ける雑談の方が面白いかも……そう思えるような五人の女性落語たちがいた。ツッコミ役の姉御肌だけど体型は子供の魔梨威。みんなの暴走をおさえる気配り上手の手寅。かわいらしい外見とは裏腹に腹黒い内面がちらほら見える木胡桃。シニカル武闘派メガネっ娘の丸京。妄想力抜群なダークサイドの住人・苦来。彼女たちが繰り広げる会話は、ときにまったり、ときに暴走。気づいてみれば放送コードギリギリのラインを突っ走り、たまにラインの向こうへ抜けてしまって帰ってこない。そんな彼女たちの会話は、はたしてちゃんとテレビで放送できるのか……?
糸色望は、どのやうなこともネガティブにしかとれない青年である。横に繋げて書くと、とても切なくなるやうな名前を持つ彼は、ことあるごとに「絶望した」と死にたがり、でも本当は死ねないような、困った人間だ。彼が赴任した学校の二のへ組は、どのやうなことにもポジティブにしかとれない生徒、何事もきつちりとしていないと気がすまなひ生徒など、もしかしたら彼以上に厄介な人間が数多く在籍するやうな学級だった。どこまでも後ろ向きな考えの望の教へは、そんな生徒たちの人生にどのやうな波紋を投げかけるのだらうか。また逆に、望は生徒たちからどのやうな影響を受けるのだらうか。