世は岐山温氏が暴虐の限りを尽くし、人々は苦しみに喘いでいた。姑蘇藍氏・雲夢江氏・蘭陵金氏・清河聶氏ら仙門の修行者たちは「射日の征戦」を行い、力を合わせて温氏を討伐することに成功する。夷陵老祖(いりょうろうそ)である魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は、「射日の征戦」で貢献を果たしたが、彼の修めた鬼道は強大な力を持つがゆえに、人々に恐れられ、謗られ、やがてその身の破滅を招いてしまう。そして十三年後。死んだはずの魏無羨は呪術によって世に蘇り、かつての友、姑蘇藍氏の藍忘機(ラン・ワンジー)、義兄弟である雲夢江氏の江澄(ジャン・チョン)と再会する。しかし、過去の謎は未だ消えず、世間は再び彼を疑い始めるのだった。すべての物語の始まりは、彼らの少年時代の出会いに遡る――
各地で起こる不可解な事件を追ううちに、鬼腕の主が全ての謎に関わっていることに気付いた魏無羨(ウェイ・ウーシエン)と藍忘機(ラン・ワンジー)。旅を続ける二人は、霧に覆われた不吉な町「義城」にたどり着き、曉星塵(シャオ・シンチェン)と名乗る盲目の道士と出会う。そして魏無羨と藍忘機は、かつてここ義城で曉星塵と薛洋(シュエ・ヤン)、宋嵐(ソン・ラン)、阿箐(アージン)に起きた凄惨な事件を知ることになるのだった。鬼腕の正体、仙界に渦巻く陰謀、真の黒幕―――全ての謎が解き明かされ、物語はついに結末へ。