思春期症候群――不安定な精神状態によって引き起こされるとネットで噂の不思議現象。梓川咲太、高校2年生。江ノ島からもほど近いとある高校に通う彼は、この年、様々な“思春期症候群”を引き起こした少女達と出会う。たとえばそれは、図書館で出会った野生のバニーガール。彼女の正体は、高校の上級生にして活動休止中の女優、桜島麻衣先輩。魅惑的な彼女の姿は、何故か周囲の人間の目には映っていなかった。彼女はなぜ見えなくなってしまうのか―。謎の解決に乗り出した咲太は、麻衣と過ごす時間の中で、彼女の秘める想いを知り……。空と海が輝く町で心揺れる少女達との不思議な物語が始まる。
物語の始まりは数十年後。日常の中に小さな魔法が残るちょっと不思議な世界。主人公の月白瞳美は17歳。魔法使い一族の末裔。幼い頃に色覚を失い、感情の乏しい子になった。そんな瞳美の将来を憂えた大魔法使いの祖母・月白琥珀は魔法で瞳美を2018年へ送り出す。突然、見知らぬ場所に現れ戸惑う瞳美の視界に鮮烈な色彩が飛び込んでくる……。
時は1987年――ジョセフ・ジョースターと柱の男たちとの死闘から49年後…。ジョセフは「悪霊に取り憑かれた」という孫・空条承太郎に会うため、極東の地・日本を訪れる。そして承太郎に対し、悪霊――「幽波紋(スタンド)」が突如発現した原因を語る。それは、100年に渡る長き眠りから目覚めた吸血鬼・DIOと、ジョースター家の忌まわしき因縁によるものだった。さらに、DIOのもたらした悪影響によって倒れ伏す承太郎の母・ホリィ。承太郎は母を救うため、全ての元凶にして邪悪の化身であるDIOを打倒すべく、仲間達と共に旅立つ…。
高倉家は双子の兄の冠葉と弟の晶馬、体が弱く病気がちな妹の陽毬の3人暮らし。ある日、出かけた先の水族館で陽毬が倒れ、死亡。だが兄弟の悲しみをよそに水族館で買ったペンギン帽子をかぶった陽毬が起き上がり、「ピングドラムを手に入れるのだ」と宣言した・・・。
相反する二人が出会った。呪われた者として忌み嫌われ、生きる意味を見失っている『複写眼』保持者、ライナ・リュート。王家の血を引きながら、母が平民であるがゆえに蔑まれてきた、シオン・アスタール。二人は出合い、そしてこの腐った国を変えたいと、望んだ。そして革命の末、ローランド帝国王に即位したシオンは、ライナに彼が獄中で書いたレポートを元に、その鍵となる『勇者の遺物』探しを命じ、剣の一族であるエリス家の娘、フェリス・エリスをお目付け役として同行させる。超絶面倒くさがりで万年無気力のライナと、超絶美人で傍若無人なだんご至上主義のフェリス、どこから見ても相性の悪い二人だが、各国を跨いで『勇者の遺物』を捜す旅の中で次第にお互いを無二の相棒として認め合っていく。ローランド帝国で二人の動向を見守るシオンもまた、いまだ残る貴族との内部確執、そして他国との争いの予感に王として苦悩しつつも奮闘していく。だが徐々に、二人の思いはすれ違っていく。ライナたちがかつて夢見た『みんなが笑って、昼寝だけしていればいいような世界』を作ることができるのだろうか……?