突如として姿を現した未知の生命体《ガドル》により、人類が滅亡の危機に陥ってから、長い年月が過ぎた。生き残った人々は《ガドル》の脅威から身を護るため、全高3,000Mの巨大な移動要塞《デカダンス》を建造し、日々を暮らしていた。《デカダンス》に住まうのは、日夜《ガドル》と戦う戦士たち《ギア》と、戦う力を持たない《タンカー》たち。ガドルと戦う戦士《ギア》に憧れ、自らも《ギア》になることを夢見る《タンカー》の少女・ナツメは、ある日、無愛想なデカダンスの装甲修理人・カブラギと出会う。夢を諦めない前向きな少女と夢を諦めたリアリストの男。一見正反対のように見える二人の出会いは、やがてこの世界の未来を大きく揺るがすことになる。
解析不可能な異常領域「地獄門(ヘルズ・ゲート)」の出現により、本当の" 空" を失った東京。それと呼応するように現れたのは、特別な能力を身につけた者たちだった。能力を得る代償として、人間らしい感情が希薄になり、人を殺めることさえ冷徹に行う彼らを、人々は畏怖を込め、「契約者」と呼んだ。一見いつもと変わらない東京の風景。しかしその裏では、ゲートに秘められた謎をめぐり、各国の諜報機関は「契約者」を利用して熾烈な諜報戦を繰り広げている。主人公・黒(ヘイ)は、中国人留学生李舜生(リ・シェンシュン)として東京の街にひっそりと溶け込んでいるが、裏の顔は、暗部の闘いに身を投じる能力者の一人で、その苛烈な任務遂行の姿から、BK201「黒の死神」と呼ばれ畏怖されている、組織の一級エージェントである。各国諜報機関が送る、予測不可能な能力を持った敵の契約者たちとの闘い。悲しき過去を持つ女達との出会い、そして別れ。「契約者」による事件を追う公安部外事四課なども絡みあい、「ゲート」を巡る争いは激しさを増してゆく。
学生同士がランクを決める決闘〈ゲーム〉を繰り広げる学園島〈アカデミー〉。俺、篠原緋呂斗は国内最難関の学園島編入試験で歴代トップの成績を叩き出し、昨年度の絶対王者・彩園寺更紗を転校初日で陥落させ、学園島史上最速で頂点に君臨する“7ツ星〈セブンスター〉”に成り上がった。――ああ、もちろん、そんなのは全部嘘だ。大事をやらかした俺が学園島で目的を果たすためには、嘘でもトップに君臨し続けなきゃいけない。そのためならば、俺を主人として補佐する美少女メイド 姫路のイカサマも、実は偽お嬢様だった彩園寺との共犯関係も何でも使ってやる。じゃあ、世界を制する嘘を始めよう。嘘と才知ですべてを勝ち抜け。学園頭脳ゲームがいま、始まる――!
世界最高峰の探偵養成学校BLUEには、かつて類稀なる才能で将来を有望視された一人の天才がいた――。BLUE開校以来の天才と囁かれた鴨乃橋ロンは在校中のある事件をきっかけに、探偵として致命的な“欠陥”を抱えたことで、BLUEを追放され「探偵」を禁じられる。それから5年後。失意と退屈の日々を送るロンの元に警視庁捜査一課の刑事・一色都々丸が連続殺人事件への協力を求め訪ねて来たことで、止まっていたロンの時間が再び動きだす。ロンの苦悩を知り、親切心からサポートを申し出る“ピュアなマヌケ”一色都々丸。そんな彼をロンは「トト」と呼び、二人での捜査に無限の可能性を感じると、トトをパートナーに指名する。謎を解くロンと、捜査に動くトト。ちょっとワケありな凸凹探偵コンビが、ミステリアスな事件を華麗に解決していく……!!
「検索してはいけないもの」を探しにいこう。「くねくね」「八尺様」「きさらぎ駅」……。実話怪談として語られる危険な存在が出現する〈裏世界〉。そこは、現実と隣合わせで、謎だらけの世界。紙越空魚(かみこし そらを)は廃屋内の扉から〈裏世界〉を発見し、そこで仁科鳥子(にしな とりこ)と出会う。この出会いが空魚の人生を一変させる。鳥子は空魚に〈裏世界〉の探索の協力を依頼する。彼女は〈裏世界〉で行方不明になった「冴月」という女性を探していた。探検と研究、そしてお金稼ぎのため、空魚は鳥子と行動をともにする。非日常へ足を踏み入れた二人は様々な怪異と遭遇し、危険なサバイバルが始まる。
誠凛高校のバスケ部に超影の薄い新入生、黒子テツヤが入部した。運動能力は平均以下だが、その影の薄さゆえに、相手に気づかれないようにパスを回すことができる…。さらに、誠凛バスケ部は火神大我という超大型新人を獲得する。「影」の黒子と、「光」の火神。ふたりは互いの力に支えられながら、ライバルたちに挑む!
武器商人ココと9人の私兵が世界を挑発する世界の紛争地帯で“世界平和のために武器を売る”ココ・ヘクマティアルは、両親を奪った“武器”を憎みながらも銃を持って戦場でしか生きられない寡黙な元少年兵ヨナを自らの私兵部隊に引き入れる。ヨナを加えたココと部隊のメンバーはタフな交渉や激しい戦闘を切り抜けながら、世界各地で“ビジネス”を展開していく…。
「真(まこと)」「理(ことわり)」「形(かたち)」を見極め、モノノ怪を斬ることのできる退魔の剣を持つ、謎の男「薬売り」。真とは事の有様、理とは心の有様。そして、ものの形を為すのは、人の因果と縁(えにし)。剣に導かれてか、己の意思か、薬売りの行く手には必ずモノノ怪が剣が抜き放たれ、あまたの妖異と対峙するとき、浮かぶこの世のあはれとは・・・?人の心とアヤカシが生み出す凄絶なる惨劇を、薬売りの男と退魔の剣が断つ!
「私が“生きる希望”をあげる」架橋明日(かけはしミライ)は家族を事故で失い、引き取られた親戚のもとでも辛い日々を送っていた。全てに絶望した少年は、中学校を卒業したその日、ビルの屋上から身を投げる。しかし、少年はそこで1羽の天使と出会う――!?
科学技術が発達した、機械仕掛けの理想郷「帝国」。超常の力・星霊術を駆使し、“魔女の国”と恐れられる「ネビュリス皇庁」。二国は長きにわたる戦争を続けてきたーー。帝国の最高戦力イスカと皇庁の王女にして“氷禍の魔女”アリスリーゼは、激闘の中で互いの素顔に触れ、その生き方と理想に惹かれ合う好敵手となった。独立国家アルサミラで帝国と皇庁の謀略を打ち砕いた二人は、再会を誓ってそれぞれの道へと進むが、意外な形でその約束を果たす。アリスの妹シスベルと取り引きを交わし、護衛として皇庁に潜入するイスカ。シスベルの捜索隊として皇庁の都市リースバーテンを訪れるアリス。偶然の再会は二人の心をさらに燃え上がらせるが…… 同時に皇庁内では帝国の内通者「純血種・被検体E」が暗躍し、帝国の「特務・女王捕獲計画」が動き出そうとしていた。否応なく引き裂かれようとするイスカとアリスは、その運命に抗うことができるのか――。