隣接するキオカ共和国と戦争状態にある大国、カトヴァーナ帝国。その片隅で一人の青年が戦乱に巻き込まれようとしていた。名はイクタ・ソローク。戦争嫌いの怠け者で女好きという、およそ軍人とはかけ離れた人物だ。幼馴染であるヤトリシノ・イグセムとともに高等士官試験を受けていた彼は、二次試験への送迎船で、看護学校出身のハローマ・ベッケル、旧軍閥名家のマシュー・テトジリチ、そしてヤトリと同じく忠義の御三家の一角、レミオン家のトルウェイ・レミオンと出会うこととなる。道中、彼らと賑やかな時間を過ごしていたその時、突如船が座礁する。総員退艦となり脱出する5人……だが、そこで一人の少女が船から海へ落ちる姿が目に入る。ためらわず、大荒れの海に飛び込むイクタ。そして、彼は少女の小さな手を握った。時に帝暦905年。それが後に常怠常勝の智将と呼ばれた男と、帝国最後の皇女と呼ばれた女の初めての邂逅。“約束された敗北”へと向かう、物語の発端である――。
文豪により綴られてきた数多の本。独創的な世界観や感情揺さぶる物語が記されたそれは文学として人々の心を彩り、世界を豊かにしてきた。しかし、そんな本を黒く染める異形のモノ達が現れる。それは、文学に対する負の感情から生まれた“侵蝕者”と呼ばれる存在だった。本を侵し、この世界から消し去ることを目的とする侵蝕者に対抗できるのは“アルケミスト”の力で転生を果たした文豪達のみ。文豪は侵蝕された本に潜り、侵蝕者を討ち果たすことで本を救う。全てはこの世界の文学を守るため。これは、魂を込めて作品を創ってきた者達が綴る、新たなる文豪譚——
養護施設で生活する天涯孤独な高校生・桜井夕月。時折、触れた相手の思考が読めてしまう、特殊な能力を持っていた夕月は常に自分の存在する理由を探し続けていた。そんな夕月の前に突然現れた、どこか懐かしさを感じる美貌の青年『ゼス』。ゼスは夕月に、死を招く赤い月の夜"ワルプルキスの夜"には外に出てはならないと告げる。 その後、夕月の周囲では不思議な事件が続き、千年以上も昔から続く悪魔(デュラス)との戦いに巻き込まれていく―――――― 前世からの仲間という"戒めの手(ツヴァイルト)"の正体とは?幾度も転生を繰り返し繰り広げられている、悪魔(デュラス)との戦いの行方は―――そして、夕月を見守り続けるゼスとの過去には一体何があったのか・・・・!?
ある日、空から機械仕掛けの侵略者“ワイルドハント”が現れ、あらゆる生命体を消滅させた。荒廃した無人都市を放浪する、記憶を失った少女「れんげ」。彼女は侵略者に対抗するための、ある大きな“力”を有していた。街を彷徨う中、れんげは自分と同じ“力”を持つ5人の少女と出会う。出会った仲間たちと日々過ごす中、日常を突如壊す侵略者と命がけで戦っていく。やがて世界の謎を追いかける中で、僅かに残った人類や家族たちと再会した時、れんげは大きな謎に直面する。そして自身の持つ”力”にまつわる、大きな謎に迫っていく。
伊藤開司=カイジは定職に就かず、自堕落な生活を送る青年。ある日カイジの元に遠藤と名乗る男が訪ねて来る。カイジが保証人となった友人が逃げたため、債務の取り立てにやってきたのだ。その額385万円。そんな大金を返せないというカイジに、遠藤は「大金を手にするチャンスがある」と誘いをかける。それを罠と知らず、カイジはある豪華客船に乗船する。その船は借金を背負った「負け犬」たちを乗せたギャンブル・クルーズを主催する船だった……!!
舞台は中国風の架空の国、彩雲国。名門だが貧しい紅家の娘秀麗は、幼いころの動乱の記憶から「人を助けることのできる」官吏になりたいと願っていますが、女性は登用試験を受けることすらできません。ある日、即位間もない新王の教育係を引き受けることになり、それをきっかけに、官吏登用試験への道が開かれて行きます。秀麗と新王、その兄との恋模様や、秀麗と共に官吏を目指す同期生との友情など、親しみやすいストーリーに、宮廷での権力闘争や豪族の暗躍がからみ、絢爛豪華な宮廷浪漫が繰り広げられます。第1シリーズは、主人公の少女秀麗が新王の教育係として後宮に入り、持ち前の明るさで若き王を立ち直らせ、さらに自分の夢をかなえ、史上初の女性官吏となって数々の苦難を乗り越える姿を描いています。第2シリーズでは、秀麗が中央から離れた茶州に赴任し、新米官吏として奮闘する物語を中心に、彩雲国に影を落とす異能の一族縹(ひょう)家の陰謀に巻き込まれ、挫折や別れを経験しつつも、国王を支えるまでに成長する姿を描いていきます。
全国大会<インターハイ>において、チーム全員の力で王者・箱根学園ら強豪たちを破り、みごと総合優勝を勝ち取った総北高校自転車競技部。熱い夏が終わり、金城、巻島、田所の3年生が引退を控え、1年生ながらインターハイで活躍した小野田坂道、今泉俊輔、鳴子章吉と、新主将の2年生・手嶋純太と副主将の青八木一らは“新チーム”として、インターハイ連覇をめざして始動する。王座奪還を目指し新たなメンバーを加えこちらも新チームとして動き出すライバルの箱根学園。怪物レーサー・御堂筋翔率いる京都伏見高校。全国の強豪たちもインターハイの頂点を目指して走りを磨く。新たな仲間、新たなライバル、そして新たな戦い…。男たちの熱きドラマが幕を開ける!
中村春菊原作の人気コミックが、アニメ「純情ロマンチカ」を盛り上げたスタッフによりアニメ化! コネ入社と言われるのが嫌で親の会社を辞め、出版社・丸川書店に転職した小野寺律。ところが配属されたのは、興味も経験も全くない少女漫画を扱う編集部だった!訳あって「二度と恋なんかしない」と決めている律に、恋愛漫画の担当なんて到底無理。おまけに傲慢&横暴な編集長・高野政宗が、律の高校時代の「初恋の人」だとわかり――大パニック!?その後を描く、大人気シリーズ待望の第2弾!
「僕の姿を見てはいけないよ──」16歳の誕生日に突如送られてきた遺言状により「百千家」を相続することになった、ひまり。地図を頼りに「百千家」に辿り着くと、そこには葵と名乗る謎の少年のほか、紫・伊勢と呼ばれる先住人が……!どうやら「百千家」は”現世(うつしよ)”と”幽世(かくりよ)”の狭間に建っている家のようだ。さらに、その家の中心人物である「葵」にも何やら秘密があるようで――。あやかし系和風ファンタジー、ここに開幕──!!
現実とは微妙に異なった歴史を歩んだ現代日本。そこには巨大な異能の力を持つ7人の《王》が存在していた。彼らは自らの力を分け与えたクランズマンたちと共にクランを形成する。青く結晶する秩序、荒ぶる赤き炎、白銀に輝く不変、そして、緑に枝分かれする変革。それぞれの属性を持つ《王》たちは今――青のクラン《セプター4》を率いる《青の王》宗像礼司は多くの重責を担っていた。《黄金の王》國常路大覚の管理下にあった御柱タワーおよび、《王》を生む謎の聖遺物であるドレスデン石盤も、今では宗像礼司の下にある。そして先代《赤の王》周防尊を殺めたことにより生じた《王》殺しの負荷。一方、赤のクラン《吠舞羅》のクランズマンであった櫛名アンナは、緑のクラン《jungle》による御柱タワー襲撃を経て、新たな《赤の王》として覚醒し、《吠舞羅》の仲間たちと再び強固な絆を結んでいた。そして白銀のクランズマン、ネコと夜刀神狗朗は、《白銀の王》伊佐那社の生存を信じ、彼の行方を探している。しかし《白銀の王》を探しているのは彼らだけではなかった。《緑の王》比水流もまた――活性化する《jungle》の動きをきっかけに、再び《王》たちの運命がより合わさる。