羽鳥チセは15歳の少女。彼女は帰れる場所も、生きる理由も、そのための術も、何も持ち合わせていない。ただひとつ、生まれ持った特別な力を除いて。そんなチセを弟子として、そして将来の花嫁として迎え入れたのは、異形の魔法使い・エリアス。悠久の時を生きる魔法使いの暮しの中で、チセは大切な何かを少しずつ取り戻していく…。これは、世界の美しさを識る為の物語。
19世紀末。産業革命が進む中、着実に勢力を拡大し栄華を極めたイギリス。しかし技術の進歩と発展とは裏腹に、古くから根付く階級制度によって、人口の3%にも満たない貴族たちが国を支配していた。当たり前のように特権を享受する貴族。明日の暮らしもままならないアンダークラス。人々は生まれながらに決められた階級に縛られて生きている。ウィリアム・ジェームズ・モリアーティは、そんな腐敗した階級制度を打ち砕き、理想の国を作り上げるために動き出す。シャーロック・ホームズすら翻弄した“犯罪卿”モリアーティ。犯罪による革命が、世界を変える――
19世紀英国。 ”悪の貴族”と呼ばれる少年の側には、必ず一人の”執事”がいた。19世紀後半、ヴィクトリア朝時代の英国。名門貴族・ファントムハイヴ家の執事・セバスチャン。彼は、知識・教養・品位・料理・武術…全てにおいて完璧。わがままな12歳の主人・シエルを相手に、今日も漆黒の燕尾服姿で華麗に執務をこなす。 上質な執事アニメで、至高なるひとときをあなたに…。
これは、滅びゆく吸血鬼たちの物語。人間と吸血鬼が存在する19世紀フランス。吸血鬼の青年 ノエは、吸血鬼に呪いを振り撒くという魔導書“ヴァニタスの書”を探しにパリへ向かっていた。途上の飛空船の中で、ノエはある事件に遭遇する。その混乱の最中、ノエの前に現れたのは、吸血鬼の専門医を自称する人間 ヴァニタスだった。ヴァニタスの手には、ノエが探していた呪いの魔導書“ヴァニタスの書”があり…。二人の出逢いにより、呪いと救いの吸血鬼譚が幕を開ける―
これは、仮想19世紀ヨーロッパから始まる、〈エクソシスト〉と〈AKUMA(アクマ)〉の物語である…。〈AKUMA〉とは、世界を終末へ導こうとする「千年伯爵」なる者に製造された『機械』『魂』『悲劇』を材料とする哀しき悪性兵器。そのアクマを破壊できる力を唯一持つのが、黒の教団と呼ばれる組織に属し、そのなかでも神の結晶イノセンスに選ばれた〈エクソシスト〉。主人公「アレン・ウォーカー」もその一人。左腕に宿したイノセンスを武器に、仲間たちと共にアクマを破壊し千年伯爵に立ち向かう戦いへ、その身を投じていく…。
日本中の期待を背負って挑んだグランプリファイナルで惨敗… 故郷九州に帰ることになったフィギュアスケーター勝生勇利。「現役続行と引退はハーフ ハーフ…」そんな気持ちで実家に引きこもっていた勇利のところに突然やってきたのは世界選手権5連覇のヴィクトル・ニキフォロフで… 日本の崖っぷちスケーター勝生勇利と、ロシアの下克上スケーターユーリ・プリセツキー。2人のユーリと、王者ヴィクトル・ニキフォロフで挑む前代未聞のグランプリシリーズが今、幕をあける!
馬車で各地を巡り、数々の物品を取り引きする行商人クラフト・ロレンスは、収穫祭に沸くパスロエの村を発つ道すがら、荷台に積んだ麦束に埋もれて眠る少女を見つける。少女は狼の耳と尻尾を有した美しい顔立ちで、自らを豊作を司る神“ホロ”だと名乗った。「わっちは神と呼ばれていたがよ。わっちゃあホロ以外の何者でもない」老獪ともとれる話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレンス。ホロが本当に豊穣の狼神なのか疑いつつも、北の故郷へ帰りたいという彼女の言葉に絆され、ロレンスは共に旅することを了承する。そんな二人旅に思いがけない儲け話が持ち掛けられる。近い将来、ある国の銀貨が値上がりするというのだ。その儲け話のカラクリを探るべく、ロレンスは話に乗って事件へと巻き込まれていく。
主人公の人間キノと言葉を話す二輪車エルメスは、世界をあちこち旅している。世界のあちこちには個性豊かな国があり、人々は自分たちなりの法や常識をもって暮らしていて、キノとエルメスはそんな国々を訪れ、基本的に3日間だけ滞在し、また次の国へと旅立っていくのだ。そんなキノとエルメスの旅の話は、時に優しく、時に哀しく、時に滑稽で、時に胸に突き刺さる。そして、珠玉の物語たちは、一言では言い表せない鮮烈な光景を私たちに見せてくれるのだ。“美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい”世界を。
触りたい 触れない― 世界で一番、切ない両想い。幼い頃、「触れたもの全てを死なせてしまう」呪いを魔女にかけられた、貴族の「坊ちゃん」。呪いによって周囲から拒絶されるようになった彼は、森の奥の大きな館で孤独な日々を過ごす。そんな彼に仕えるのがメイドの「アリス」。しかしそのアリスの存在が坊ちゃんの一番の悩みの種。なぜならアリスは日常的に逆セクハラを仕掛けてくるから……!いつもギリギリの距離感で誘惑してくるアリスと、彼女のことが愛しいけれど手をつなぐことすら許されない坊ちゃん。二人の純愛は、果たして実を結ぶのか…!?
カメラを手に、満開の桜の写真を撮りにきていた少年・多田光良(ただ・みつよし)は、異国の少女・テレサに出会う。ヨーロッパのラルセンブルクという国から留学してきたテレサは、日本に着いて早々、一緒にやってきた連れとはぐれてしまい、迷子になっていた。成り行きからテレサを助けることになった光良は、祖父が営んでいる東京・銀座にある多田珈琲店へと連れていくのだが……。