亡き祖父譲りのあやかしを見る力を持っていた女子大生・津場木葵は、突然、あやかしの棲まう隠世(かくりよ)の老舗宿「天神屋」へと攫われてしまう。戸惑う葵は、祖父の残した膨大な借金と、そのカタとして鬼神の大旦那に嫁入りをしなければならない約束が交わされていたことを知る。納得がいかない葵は婚姻をはねのけ、起死回生の策として、天神屋で働いて借金を返済するとあやかし達に宣言するのだが……。
教会暦526年──。世界には魔女がいて『魔術』が普及していた。そして、世界はまだ『魔法』を知らなかった。そんな時代、人々に”獣堕ち”と蔑まれる半人半獣の傭兵がいた。日々、魔女にその首を狙われ、人間になることを夢見る彼だったが、ある日森で出会った美しき魔女がその運命を変える。「──戻りたいのか? 人間に。だったら傭兵、我輩の護衛になってくれ」ゼロと名乗る魔女は、使いかた次第で世界を滅ぼす可能性すらある魔法書【ゼロの書】を何者かに盗まれ、それを探す旅の途中だという。傭兵は、ゼロの力で人間にしてもらうことを条件に、大っ嫌いな魔女の護衛役を引き受けるのだが、禁断の魔法書をめぐって人々の思惑が絡み合い……。気高き魔女と心優しき獣人による極上ファンタジー
ある日突然異世界へと召喚された普通のサラリーマン、向田 剛志(ムコーダ)。異世界の住人となった彼の固有スキルは 『ネットスーパー』という一見しょぼいものだった…。落胆するムコーダだったが、 実はこのスキルで取り寄せた現代の食品は異世界だととんでもない効果を発揮して……!?
彼女が最後に見た光景は資料が雑然と散らかるデスクだった。徹夜続きで働き、突然心臓が止まってしまったのだ。やりたいことがたくさんあったはずなのに、机に突っ伏して最期を迎えるなんて…。彼女は二度目の人生を魔法の存在する世界で送ることになった。名前はダリヤ・ロセッティ。彼女が暮らすこの世界には、人々の生活を便利にする「魔導具」がある。普段の生活はだらしないが魔導具師としては尊敬できる父のカルロ。ダリヤはカルロの作る魔導具に憧れ、自分も魔導具師になろうと決意する。これは彼女が魔導具師として前をむき、花開いていく物語。
怪異に曳かれつづけた阿良々木暦の一年間。これまでの“物語”と“物語”の間でひそかに生まれていたいまだ語られていないエピソードたちを、一月に一話からなる12編の短編連作で巡る。〈物語〉シリーズ公式アプリだけで視聴できる短編アニメという新たな形でつづられる、暦達が過ごした1年間。そして“物語”は運命の朝へ向かう――。
東西を結ぶ陸路の中心地・エクバターナを王都に掲げ、各地からの人や物資、そして豊かな文化が集まる強国パルス。この国の王太子として生まれた少年・アルスラーンは、幸福のうちに国を引き継ぐはずだった。土煙が舞う平原に、パルスの誇る騎馬隊が葬り去られるその日までは……。パルスの豊かな領土を狙って、異教徒の国・ルシタニアが侵攻を開始。初めて直面する本物の戦いに、不安を隠しきれない“気弱な”王太子・アルスラーン。彼の不安が的中したかのように、戦場には不穏な空気が渦巻き始める。敵の策略にはまり、これまでにない脅威を感じるパルス軍と、混乱する戦況に翻弄されるアルスラーンの父王であるアンドラゴラス三世……。駆けつけた「戦士の中の戦士(マルダーンフ・マルダーン)」の異名を持つ騎士・ダリューンとともに、次々と襲いかかる敵、そして過酷な運命へと立ち向かうアルスラーン。運命という名の嵐が吹き荒れるなか、彼は信頼できる仲間たちとともに“王太子”として最初の一歩を踏み出す!
魔王と勇者の決戦直前。
王道RPGにおけるオーソドックスな対峙――。
片や、剣と魔法を自在に操つり、一人で一軍にも匹敵すという勇者。
片や、魔界のすべてを統べる魔王。
魔界にそびえる魔王城、その奥深くにある謁見の間。
魔王のあまりにもありがちな問い「この我のものとなれ」と
勇者のわかりきった答え「断る!」から、
人間界と魔界、二つの世界を変えるべく手を組んだ二人の挑戦が、いま始まる。
うさぎ山商店街にある餅屋の娘・北白川たまこは、お餅と、生まれ育った商店街のことが大好きな高校1年生。商店街が特に忙しくなる年末に、突然、高飛車な鳥がやって来る。人の言葉を話すその鳥は、ひょんなことからたまこの家に居候する事になって……?たまこと不思議な鳥が繰り広げる、お騒がせな一年が始まります!
高校の卒業式の翌朝。顔を洗おうと洗面台の鏡に向かい合った暦は、そこに映った自分自身に見つめられている感覚に陥る。思わず鏡に手を触れると、そのまま指先が沈み込んでいき……。気がついたとき、暦はあらゆることが反転した世界にいた。
世界に飽きていた逆廻十六夜(さかまき いざよい)に届いた一通の招待状。『全てを捨て、“箱庭”に来られたし』と書かれた手紙を開けた瞬間――完全無欠な異世界にいました! そこには猫を連れた無口な少女・春日部耀(かすかべ よう)と、高飛車なお嬢さまの久遠飛鳥(くどう あすか)、そして彼らを呼んだ張本人の黒ウサギ。彼女が箱庭世界のルールを説明しようとしたら「魔王を倒そうぜ!」と十六夜が言いだして!? そんなこと黒ウサギは頼んでないのですがっ!! 弱小コミュニティ“ノーネーム”再建のため、3人の問題児たちが魔王に挑む!