幼い時に母を亡くした平 勝平太(たいらかっぺいた・通称カペタ)は、仕事が忙しい父に対して気丈にふるまうものの、退屈な日々を過ごす小学 4 年生。カペタの唯一のあこがれといえばかっこいいクルマ……。そんなある日、父は仕事先で捨てられていた材料を持ち帰り手製のレーシングカートを完成させカペタに与えた。早速走らせにいったサーキットで、実はそのカートはフレームが曲がったままのまっすぐに走らないシロモノであることにカペタたちは気づく。しかしすさまじい熱意と知力で、カペタはそのカートを乗りこなし普通に走ることに成功する。それどころか同じサーキットを走っていた極めて速そうなカートに迫り、抜き去らんとするほどの快走を見せた。そのカートに乗っていたのは、東日本ジュニアカート王者・源 奈臣。そして、奈臣とカペタの走りを見守っていた奈臣の母親・源 奈々子は、カペタに公式のカートレースへの参戦を勧める。 父親手製のカートで自身初の公式レース参戦を決意したカペタ。公式戦という未知の領域で、その走りの資質をさらに研ぎすましてゆく…。
元掛川高校のキャプテンでありイタリア名門チームでも活躍した“世界の闘将”神谷篤司。今は弱体化した掛川高校に通いサッカー部と距離を置こうとする辻秀人。2人が出会う時、新たな伝説の幕が上がる―。