聖マルグリット学園の図書館塔の上、緑に覆われたその部屋で、妖精のような少女――ヴィクトリカは待っている。自らの退屈を満たしてくれるような、世界の混沌を――。そして一人の少年<春来たる死神>を――。二人の出会いが、全ての始まり。その物語、GOSICK。
30歳の独身男ダイキチは祖父の葬儀で見知らぬ6歳の女の子りんと出会う。実は祖父の隠し子であることが分かり驚愕するダイキチ。親戚たちがりんを引き取る話し合いのふりをしながら互いに責任を押しつけ合う中、見兼ねたダイキチは勢い余ってりんを引き取ることを宣言してしまう。正義感は強いがうっかり者のダイキチと、子供ながらにどこか芯の強さをもつ少女りん。ふたりの凸凹・二人三脚・共同生活が始まる。
時の果てとも言うべき遠い未来。世界は“汚染物質”に覆われ、人々は自らの意志で動く移動都市(レギオス)で暮らしていた。数ある移動都市の1つ 「学園都市ツェルニ」にやってきた少年・レイフォンは、入学式で他生徒の起こしたトラブルに巻き込まれ、ツェルニを守る“第十七小隊”に入隊するはめになる。ところがそこは、とんでもない“落ちこぼれ部隊”だった!個性的な“第十七小隊”のメンバーに囲まれた、レイフォンの新たなる学園生活。そして過去を語りたがらないレイフォン自身と、《移動都市》に隠された秘密とは・・・。
その昔、一匹の大霊狐が三槌家の守り神に祀り上げられた。名を空幻といい、ありとあらゆる術を自在に操る、たいへんに賢い狐であったが、同時に騒動が大好きでもあった。いたずらと呼ぶには悪辣すぎる所業を繰り返す空幻に業を煮やした三槌の司祭は、七昼七晩かけて空幻を裏山の祠に封印したのだった。そして現在、未知の妖怪に狙われた三槌家の末裔・高上透を物の怪から護るため、ついに空幻が祠から解封された……のだが、その物腰は畏怖された伝説とは裏腹に軽薄そのもの。イマドキの少年である透からは『クーちゃん』と呼ばれる程であった……また、空幻と一緒に透を護る三槌家の護り女・コウも加わり、透と三槌家現当主になる兄の高上昇はこの出来事を機会に、次々と摩訶不思議な出来事に巻き込まれていく……。
街道から外れた荒野。足元に白骨が広がり周囲は切り立った崖。千変の刺客・メローナと対峙する髪の長い覆面の少女。少女はメローナの肩口に剣を振り下ろす。体を切り裂かれるメローナ、だが、血は一滴も流れない。余裕のメローナは少女の隙をつき、覆面を切り落とす。メローナが言う「あれ!?キミ、誰?」少女が名乗る。「私の名はレイナ…高貴なる戦士レイナだ!」貴族の身分を捨て、己の実力を試さんと旅に出るレイナ。レイナは様々な美闘士たちとの出会い、また、行く手を立ちふさがる者たちとの闘いのなか、世界は広く、見知らぬことばかりであることを実感する。そして、生き方の違う姉、雷雲の将・クローデットとの確執。彼女は旅を通して、傷つきながらも成長し、クイーンズブレイドへの参加を決意する…。クイーンズブレイド、それは神の名の下にもっとも強く、もっとも美しい女王を選ぶ闘技大会。誰がその栄光ある玉座につくのか、それは戦ってみなければ判らない。