古来よりこの世の影に潜み、人に見つからぬよう、人と関わり合って生きる“怪物”(けもの)という存在。彼らの多くは人間の世界に適応し、社会に交じり生活していた。しかし現代では、人と必要以上に深く関わろうとするケースが多数報告されるようになっていた。探偵事務所を営む隠神は、そんな“怪物”たちが起こす怪事件のうちの一つを追い、片田舎のとある村を訪れる。そしてそこで夏羽という少年に出会う—。
かつて、人と魔が交わり、共に存在した時代。魔王は人間の姫をさらい、自らの城に幽閉した──。囚われのスヤリス姫は、檻の中でつぶやく。「…寝る以外…することがない」牢をこっそり抜け出して、よりよい安眠を求め魔王城を…探索!? 自由気ままな人質姫が魔物たちを巻き込んで好き勝手!! 新感覚、睡眠ファンタジーコメディー!
「いらっしゃいませ! ようこそ、洋食のねこやへ!!」アレッタとクロが働いている「洋食のねこや」は猫の絵が描かれた看板が目印。一見、日本のどこにでもある普通の食堂だが、7日に一度“特別営業”であるドヨウの日になると、異世界のあらゆる場所に扉がつながる。扉を通じて、今日も様々な“向こうの世界”の客がやってきて絶品の料理に舌つづみを打ち、帰っていく。この店に集う人々、料理との一期一会を描く物語。温かい出会いの扉が再びつながる。
「もし…私が最低な女王になったら、私を殺してね」8歳の王女プライド・ロイヤル・アイビー。そんな彼女は気付く。前世は日本の一般的な家庭に生まれた、どこにでもいる普通の少女。そして今は乙女ゲームの極悪非道ラスボス女王なのだと…。転生していたのは、乙女ゲーム「君と一筋の光を」の世界。ゲームのストーリーで、プライドは国と民を苦しめる最悪の女王となる。そんなラスボスだと気付いた彼女は、ゲームをやりこんだ記憶を頼りに、自分にしかできない“悲劇の回避”を目指す。これから起こる悲劇を回避し、登場人物みんなが幸せになれる世界を目指すため、国のために、民のために全力を尽くしていく、ハイスペック悪役王女のラスボス回避ファンタジー。
建国神話・四龍伝説が伝わる高華王国。緋龍城では当時、王の他には世継ぎの王子も、世継ぎを産むお妃も無くただ齢十五の王女・ヨナが、大切に大切に育てられていた――。そして迎えた十六歳の誕生日。武器を厭う心優しい父王・イル、幼馴染で護衛のハクや、ヨナが想いを寄せていた従兄のスウォンと共に、幸せな一日を過ごす…はずだった。宴の夜、スウォンとの婚姻を反対するイルに、ヨナは自分の気持ちを伝えに行く。しかし、イルの部屋で彼女が遭遇したのは思いもよらぬ過酷な現実で…!?ヨナと四龍、それぞれの運命が絡みあう、激動の大河ファンタジー・ロマン――!
日本中の期待を背負って挑んだグランプリファイナルで惨敗… 故郷九州に帰ることになったフィギュアスケーター勝生勇利。「現役続行と引退はハーフ ハーフ…」そんな気持ちで実家に引きこもっていた勇利のところに突然やってきたのは世界選手権5連覇のヴィクトル・ニキフォロフで… 日本の崖っぷちスケーター勝生勇利と、ロシアの下克上スケーターユーリ・プリセツキー。2人のユーリと、王者ヴィクトル・ニキフォロフで挑む前代未聞のグランプリシリーズが今、幕をあける!
突然の夜逃げ、突然の告白、そして突然の別れ――。今までとは違う自分になりたかったという夢は、急に現実となりました。私、松前緒花の平凡な日常は1日にしてドラマチックな展開を迎えたのです。通い慣れた、それでいてあまり愛着のない街を出て、話したことや会ったこともない祖母の元で暮らすのです。大正浪漫あふれる温泉旅館・喜翆荘(きっすいそう)。そこで出会う人たち。花の芽が地上に出て新たな世界を知るように、私も、今までとはまったく違う、新しい生活を始めます。それは辛いことかもしれません。でも、めげても、くじけても、泣きじゃくっても明日は来るんです。だからこそ私は頑張りたいんです、そして輝きたいんです。太陽に導かれるよう咲く花のようにいつか大輪の花を咲かせられるように……。
怪しげな教団の教祖の息子・卜部征人は「産霊(むすび)の儀」という儀式中に命を落として異世界へ転生した。その世界で彼に待ち受けていたのは…… 神と名乗るミタマの力を取り戻すために信者を集めること。どうやらミタマが発揮できる力の大きさは、信者の数に応じて変わるらしいのだが、肝心な信者数は……まさかの“0”!? 「うそ…ボクの信者、いなさすぎ…」征人が楽しく暮らしている「カクリ」という村を敵から守るため、また村を発展させるためにはミタマの力が必要だという。ミタマの力を取り戻すべく、征人はあの手この手を使いながら今日も信者集めに奔走する。果たして、ミタマの信者は集まるのか。そして、征人はこの世界で生き残れるのか――!神無き世界で繰り広げられる、ポンコツ神ファンタジーが今はじまる!
小さい頃から妖怪を見ることができた少年・夏目貴志。祖母レイコが遺した遺産「友人帳」を継いで以来、彼は自称用心棒・ニャンコ先生と共に、そこに名を縛られた妖怪たちに名を返す日々を送る。さまざまな妖や人と繋がり、絆を深めていく中、増えてしまった大切なものたち。守るために秘密を持つことに惑いながら、夏目は少しずつ、勇気を出して、次の関係へと踏み出していく。
小さい頃から妖怪を見ることができた少年・夏目貴志。彼は、祖母レイコが妖怪を子分とする証にその名を書かせた「友人帳」を継いで以来、妖怪達に追われる日々。自称用心棒の妖怪・ニャンコ先生と共に、妖怪達にその名を返すことを決めた夏目は、さまざまな妖怪と出会い、その心を知っていくのだった。妖との出会いや別れ、そして、心優しい人達の想い―――。夏目はいつしかたくさんの大切なものを手にしていた…。