黒いジャージにスカーフ姿の“夜ト(やと)” は、祀られる社の一つもない貧乏でマイナーな神様。自分の社を築くべく、自分の携帯番号を街なかやトイレの壁に書き込み、賽銭<5円>で人助けをする、自称“デリバリーゴッド”である。良家の令嬢・壱岐ひよりは、交通事故に遭いそうになった夜トを助けようとして、代わりに自分が交通事故に巻き込まれてしまう。それがきっかけで“半妖(はんよう=魂が抜けやすい体質)”となったひよりは、その体質を治してもらうために夜トを追いかけ、次第に行動を共にするようになる。さらに、夜トに拾われ、神様が使う道具“神器(しんき)”となった少年“雪音(ゆきね)”も仲間に加わり、人間に害を与える“妖(あやかし)”と戦いを繰り広げる一方で、夜トの秘められた過去がひもとかれていく。
舞台は西暦2059年。かつて巨大な異星人との星間戦争で滅亡の危機に瀕した地球人類は、種の存続を主眼に置き、新天地を求めて銀河の各方面へと旅立っていった。数えて25番目となる超長距離移民船団「マクロス・フロンティア」。そこでは、新・統合軍による戦闘艦と一体化した居住艦を中心に、1000万人以上が暮らしている。何ら地球上と変わらない環境が人工的に作り出された宇宙船は、銀河の中心付近を航行していた・・・。そんな「フロンティア」船団に、近隣の「マクロス・ギャラクシー」船団出身のアイドル・シンガー「シェリル・ノーム」がコンサートのために来艦する。シェリルは銀河ネットワークのヒットチャートで常に上位にランクインする誇り高きトップ・アイドルである。そんなシェリルにあこがれる少女がいた。その少女の名は「ランカ・リー」。ランカは中華レストランでアルバイトをする、ごく普通の女子高生。彼女の身寄りは、年のはなれた兄オズマ一人だけ。オズマは特殊な軍事部隊SMSでバルキリー部隊を率いる精鋭パイロットだった。だが、妹思いのオズマは自分が危険な戦闘機乗りであることを隠していた。ランカは念願だったシェリルのコンサート会場に急ぐ途中、パイロット養成コースの高校生「早乙女アルト」と出会う。学園生活の中でのありふれた偶然の出会い・・・。と、そんな中、突如フロンティアは未知なる敵と遭遇。しかも敵は地球人でも異星人でもなく、未知の宇宙生物。次々とダメージを受ける新・統合部隊。それは新・統合軍のVF部隊をも脅かす強力な攻撃能力を持っていた。だが、宇宙生物は市民たちの居住エリアに侵入。事態の収拾に、オズマ率いるSMSのVF-25部隊が出動した。果たして宇宙生物の数は?能力は?目的は?・・・そして人類は何を選択するのか・・・?!
エドワードとその弟アルフォンスは、幼き日に亡くした母親を思うあまり、死んだ人間を蘇らせるという錬金術最大の禁忌、人体錬成を行ってしまう。しかし錬成は失敗し、エドワードは左足を、アルフォンスは体全てを失う。己の右腕と引き換えに、かろうじて弟の魂を錬成し、鎧に定着させることに成功したが、その代償はあまりにも大きすぎるものであった。エドワードはアルフォンスと共に、失った全てを取り戻すため、絶大な力をもつ「賢者の石」を探す旅に出る。右腕と左足を鋼の義肢「機械鎧(オートメイル)」に変えた彼を、人は「鋼の錬金術師」と呼ぶ・・・。
昭和58年夏。昼にはセミの、夕暮れにはひぐらしの合唱が暑さの訪れの早い今年の6月を歓迎するかのように、雛見沢に木霊していた。都会から遠く離れた山奥にある寒村、雛見沢。人口2千に満たないこの村に、最近都会から引っ越してきた前原圭一。明るくて話上手な圭一は、学校でもすぐに周りのクラスメートと仲良くなった。一番の仲良しで世話好きなレナ、リーダー格で委員長の魅音、トラップの達人で下級生の沙都子、古手神社の娘であり、不思議な雰囲気の持ち主の梨花・・・仲間との他愛のない日常を過ごしていた。それは、永遠に続くかに思えた。毎年6月に行われる祭、「綿流し」。そう、その日も楽しい一日になるはずだった。雛見沢にまつわる、ひとつの謎を知るまでは・・・。祭りの日に、繰り返される惨劇。毎年、一人が死に、一人が行方不明になるという、数年前から始まる連続怪死事件。事件の真相は?犯人は?圭一は、好奇心から村の闇へと足を踏み入れてしまう。その日を境に、圭一の周りが少しづつ、だが、確実に変わりはじめる。そう、すべてが・・・ひぐらしのなく声だけが変わらず、雛見沢に、少し、早めの夏を告げていた。
宣戦を布告する 火星の騎士たちが空から降ってくる。鋼で作られた巨人を駆って。地球人類を殲滅するために。それが『アルドノア・ゼロ』。この壮大な物語を実現するために、圧倒的な力を持った作り手たちが集結した。心の奥底に踏み込む、強烈な筆力を持った書き手、虚淵玄。美麗かつ大胆な映像表現で、見る者の予想を遙かに超えてみせる、あおきえい。虚淵が原作、あおきが監督をつとめたアニメーション作品『Fate/Zero』以来、この二人が再びタッグを組む。アニメーション制作はA-1 Pictures、そしてあおき自身も参画するTROYCAが務める。またキャラクター原案として志村貴子が名を連ねる。その繊細な人物の佇まいは、星間戦争を生きる人々の姿を切なく写し出すものだ。さらにメカニックデザインは新鋭、I-Ⅳが担当。音楽では澤野弘之が作品に重厚な趣を与える。彼らが描き出すのは、鮮烈なアクション、微に入り細にわたる設定、真に迫る戦争の恐怖、そして、真摯な思いが織りなす人々のドラマだ。それは王道の、しかし誰も見たことのない、全く新しいロボットアニメとなる。『アルドノア・ゼロ』。この作品は、僕たち地球人類に宣戦布告する。君は迎え撃たねばならない。 さやわか(物語評論家)
都心から遠く離れ、色濃く残る自然に囲まれた集落──雛見沢村。かつて、ダムの底に沈むはずだった村は、今もなお昔と変わらない姿で、転校生・前原圭一を迎え入れる。都会で暮らしていた圭一にとって、雛見沢の仲間と過ごす賑やかでのどかな生活は、いつまでも続く幸せな時間のはずだった。一年に一度行われる村の祭り、綿流し。その日が来るまでは…。昭和五十八年、六月。ひぐらしのなく頃に。日常は突如終わりを告げ、止まらない惨劇の連鎖が始まる──。
聖マルグリット学園の図書館塔の上、緑に覆われたその部屋で、妖精のような少女――ヴィクトリカは待っている。自らの退屈を満たしてくれるような、世界の混沌を――。そして一人の少年<春来たる死神>を――。二人の出会いが、全ての始まり。その物語、GOSICK。
高校三年の冬。残りわずかとなった高校生活。このまま、なんとなく卒業していくのだと誰もが思っていた。突然、彼が帰ってくるまでは。中学の頃に一度は遠くの街へと引っ越した同級生。季節外れの転校生との再会は、「なんとなく」で終わろうとしていた彼らの気持ちに、小さなスタートの合図を響かせた。
西暦2030年、日本。情報ネットワーク化が進む中、犯罪を一掃する攻性組織が設立された。内務省直属独立部隊、公安9課。通称「攻殻機動隊」だ。彼らの任務は、電脳犯罪への対処、要人警護、政治家の汚職摘発など多岐に渡る。“少佐”と呼ばれるサイボーグ・草薙素子を中心に、9課はネットに潜む犯罪に立ち向かう!
黒いジャージにスカーフ姿の“夜ト”は、祀られる社の一つもない貧乏でマイナーな神様。自分の社を築くべく、賽銭<5円>で人助けをする、自称”デリバリーゴッド”である。交通事故に遭いそうになった夜トを助けようとしたことがきっかけで、”半妖(はんよう=魂が抜けやすい体質)”となった良家の令嬢・壱岐ひより、さらに、夜トに拾われ、神様が使う道具“神器”となった少年“雪音”と共に、人間に害を与える”妖”と戦いを繰り広げながらも、その三人の絆は深まっていた。一方で、七福神の一柱(ひとり)で最強武神である“毘沙門”から命を執拗に狙われ続けている夜ト。ふたりの間に秘められた過去、そして、因縁の対決の行方は…