悪夢は終わらない。絶望は破滅を誘い、厄災は惨禍を招く。ジャガーノートとの闘いのさなか、奈落に消えたベルとリュー。行き着いた先は、全ての冒険者が恐れるダンジョンの深淵――『深層』。満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。迷宮決死行の渦中、五年前の後悔に苛まれる妖精はかつての仲間を追憶する。一方、ベル不在のパーティの前に現れたのは、双頭の巨竜アンフィス・バエナ。破壊の化身が吐き出す凶悪な炎流が全てを呑み込む。希望も光明も失われた迷宮で、冒険者達が辿る運命は幕切れか、それとも……これは少年と妖精が押し寄せる死に抗う、過酷に満ちた【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】――
その街には多くの神々が住まい、その街の中心には地中奥深く――深淵へと至る『ダンジョン』が存在する。その街の名は迷宮都市オラリオ。女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルは、相も変わらず主神とたったひとりの眷族という最小構成。だが、世界最速のランクアップという偉業を成し遂げたベルには、これまでにないほどの視線が注がれ始めていた――迷宮・出逢い、そして冒険――これは再び綴られ始めた、──少年が歩み、女神が記す 【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】──
迷宮都市オラリオの中心に座するダンジョン――数多の怪物(モンスター)が産み落とされるこの大穴は、未だ人類が想像し得ない『未知』を無数に孕んでいる――女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルが【ヘスティア・ファミリア】を結成し、はや数ヶ月。幾人かの友を加え、彼らのファミリアは急速に成長の途を辿り、都市の注目を集めていた。突如彼らのもとに舞い込んできた『未知』――それは、異端児(ゼノス)と呼ばれる言葉を解する怪物(モンスター)だった――『未知』は混乱を誘(いざな)い、常識をも破壊し苦悩と葛藤を喚び起こす――その先にある『可能性』を覆い隠してしまうほどに……これは『未知』という暴風に抗い続ける――少年が歩み、女神が記す【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】――
武蔵野アニメーションの新人制作進行のあおいを中心として、アニメーション制作現場で起こるトラブルや、葛藤や挫折などといったアニメ業界の日常を描く群像劇。
女神祭――迷宮都市オラリオが活況に包まれる、実りの祝祭。豊穣を象徴する女神たちは祭壇に奉られ、その中にはあの『美の女神』の姿も。ダンジョン深層という死地から生還を果たし、日常を取り戻したベル・クラネルもまた、女神祭の賑を楽しむはずだった……――とある酒場の娘から一通の手紙が届くまでは。『ベルさんへ 今度の女神祭、二人だけデートしてください。 シルより』都市の片隅、小さな酒場で固まった、少女のたったひとつの決意が、少年と迷宮都市を狂わせていく。そして、『最強』を標榜する『強靭な勇士(エインヘリヤル)』達が今、動き出す。これは、少年が歩み、少女が望む――【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】――
茜と小太郎。中3で初めて同じクラスになり、出会った2人。クラスメイト、部活仲間、教師、親…周囲との関わり、自分の成長。変化と不安に追いかけられながら慌ただしく駆け抜ける季節の中で、瑞々しくもめくるめく、思春期の恋。
ビルの地下の最下層で目を覚ました少女、レイチェル。彼女は記憶を失い、自分がどうしてここにいるかさえ分からずにいた。地上を目指し、ビルの中をさまよう彼女の前に現れたのは、顔を包帯で覆い、死神のような鎌を持った殺人鬼ザック。「お願いがあるの…お願い、私を殺して」「一緒にここから出る手助けをしてくれよ。そしたらお前を、殺してやるよ」二人の奇妙な絆は、その" 誓い"をキッカケに深まっていく。果たして、ここはどこなのか。二人は何の目的で閉じこめられたのか。彼らを待ち受ける運命とは。密閉されたビルから脱出する二人の決死行がはじまった……!
隣接するキオカ共和国と戦争状態にある大国、カトヴァーナ帝国。その片隅で一人の青年が戦乱に巻き込まれようとしていた。名はイクタ・ソローク。戦争嫌いの怠け者で女好きという、およそ軍人とはかけ離れた人物だ。幼馴染であるヤトリシノ・イグセムとともに高等士官試験を受けていた彼は、二次試験への送迎船で、看護学校出身のハローマ・ベッケル、旧軍閥名家のマシュー・テトジリチ、そしてヤトリと同じく忠義の御三家の一角、レミオン家のトルウェイ・レミオンと出会うこととなる。道中、彼らと賑やかな時間を過ごしていたその時、突如船が座礁する。総員退艦となり脱出する5人……だが、そこで一人の少女が船から海へ落ちる姿が目に入る。ためらわず、大荒れの海に飛び込むイクタ。そして、彼は少女の小さな手を握った。時に帝暦905年。それが後に常怠常勝の智将と呼ばれた男と、帝国最後の皇女と呼ばれた女の初めての邂逅。“約束された敗北”へと向かう、物語の発端である――。
春――それは新たな出会いと思わぬ再会、そしてミステリアスな旋律と共に幕を開ける。高校への進学を機に、吹奏楽を始めることを決意した穂村千夏(チカ)。目指すは華麗で乙女なキュートガール。音楽講師・草壁と出会い、憧れを募らせるチカだったが、幼なじみの上条春太(ハルタ)との再会に廃部寸前の吹奏楽部と、チカの青春は思いもよらない方向へ……。部員集めに翻弄する日々と、仲間たちと交わす友情、そして次々に現れる謎(ミステリ)。チカとハルタの奏でる音楽がいま、高らかに鳴り響く!
神奈川県、金沢百景。風光明媚なその地で学生生活を送る少年、北条文太郎には、将来の夢がなかった。やりたいことを見つけられない、そんな焦りを抱き始めていたある日、彼はミステリアスな同級生の少女から、一緒にゲームを作らないかと持ちかけられる。その提案に、初めて何かを成し遂げることができるかもしれないという予感を感じた文太郎。そして、彼はついに一歩を踏み出した。いざ往かん。この世の荒野に、仲間たちとともに―—。