あらゆる感情、欲望、社会病質的心理傾向はすべて記録され、管理され、大衆は「良き人生」の指標として、その数値的な実現に躍起になっていた。人間の心の在り方、その個人の魂そのものを判定する基準として取り扱われるようになるこの計測値を人々は「PSYCHO-PASS(サイコパス)」の俗称で呼び慣わした。犯罪に関する数値も“犯罪係数”として計測され、犯罪者はその数値によって裁かれる。治安維持にあたる刑事たちは常に、犯人を捕まえる実動部隊となる“執行官”と、執行官を監視・指揮する“監視官”のチームで活動する。自らが高い犯罪係数を持ち、犯罪の根源に迫ることのできる捜査官こそが優秀な“執行官”となりうる。それゆえに、犯罪者になりかねない危険も孕む“執行官”は、その捜査活動を冷静な判断力を備えたエリートである“監視官”に監視されている。公安局刑事課一係のメンバーはそれぞれの想いを胸に、正義の在処を常に突きつけられながら任務を遂行していかなければならない。彼らが立ち向かうものの先にあるのは――
「陰の実力者」に憧れた少年は、道半ばで命を失い、シド・カゲノーとして異世界に転生した。新たな世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにしたシドは、陰に潜み、陰を狩る者――シャドウを演じ、付き合いのいい配下の少女たちと闇の教団に対抗する「シャドウガーデン」を組織する。すべては妄想の産物……そのはずだった。ところが世界の闇たる「ディアボロス教団」は実在し、シドの知らぬところで「シャドウガーデン」は教団との抗争を繰り広げていた。次なる舞台は「血の女王」「妖狐」「暴君」の三勢力が統治する無法都市。そこは、ならず者がはびこる弱肉強食の世界だった。吸血鬼たちの支配者「血の女王」の討伐のため、姉のクレアに連行されてきたシドは、またとない「陰の実力者」ムーブの機会に心を躍らせるのだが……。「血の女王」を巡る陰謀が動き出し、無法都市は三つの勢力が入り乱れる。さらに姉のクレアも騒乱に巻き込まれ、シャドウガーデンも独自に行動。混沌を極める中、シドは人知れずシャドウとして暗躍しようとする。赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!
新たな舞台の幕が開く── 人気マンガ『東京ブレイド』の舞台稽古が始まった。劇団ララライの役者達に囲まれ、大きく飛躍するかな。かなの才能を認めながら、ライバル心を激しく燃やすあかね。才能と熱意のある役者が集う中、アクアは演技すらも利用してアイの死の真相を追い続ける──。そしてアイドルとして母の背中を追い続けるルビーは……。
舞台は総人口230万人弱、東京西部の大部分を占める巨大な都市。その人口の約8割が学生ということから、『学園都市』と呼ばれていた。学園都市の生徒達は、超能力を発現させるための特殊なカリキュラムが組まれていて、その能力によって、『無能力』(レベル0)から『超能力』(レベル5)までの6段階で査定されていた。主人公・上条当麻(かみじょうとうま)は、学園都市の高校生だが、その評価は落第寸前の無能力(レベル0)。なぜなら彼の右手には、“異能の力ならなんでも打ち消す”『幻想殺し』(イマジンブレイカー)と呼ばれる能力が宿っていたからだ。そして彼はこの右手のおかげで、“神のご加護”まで打ち消してしまい、常に不幸な人生を送っていた。しかし、そんな日常に突如変化が訪れる。夏休みに入ったばかりの日、彼の部屋に、純白の修道服のシスターがいきなり空から降ってきた。不思議少女が空から登場という展開に「ありえねぇ……」と上条当麻はつぶやくが、その少女はこう言った。自分は“魔術”の世界から逃げてきた――と。そして彼女は自らを『禁書目録』(インデックス)と名乗る。ここは“超能力”が一般(あたりまえ)として認知された、“科学”の象徴である学園都市。どう考えても偽名な少女のオカルト発言に、上条はいぶかしむが――――次の瞬間。上条の前にインデックスを追ってきたという“魔術師”が現れた。異能を打ち消す右手を持つ少年の、少女を守る戦いが今始る……!
オフィス街に程近い商店街の一角、雑居ビルの地下一階にある、猫の絵が描かれた看板が目印の「洋食のねこや」。どこにでもありそうなこの洋食屋の扉は、週に一度“特別営業”の土曜日にだけ「異世界」とつながる。向こうの世界の様々な場所に現れる扉を通じてやってくる、文化も、種族すらもバラバラな「向こうの世界」の客たちが舌鼓を打ってしまう、不思議な“魅力”を持った料理がここ「異世界食堂」にはある。この店で生まれる異世界と現代、食堂に集う人々と店主、そして料理との一期一会を描く、温かい出会いの物語。
「初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。」女子がニガテな中学2年生の夜守コウはただ今、なんとなく不登校中。さらには、夜に眠れない日々が続いている。そんなある日、コウは初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。夜風が気持ちよく、どこまでも自由で、昼間とちがう世界。コウは夜に居場所を見つける。そこに突如、謎の美少女・七草ナズナが現れる。彼女は、夜の住人・吸血鬼。コウに、夜の楽しさを教えてくれるナズナ。「今日に満足できるまで、夜ふかししてみろよ。少年」夜に、そしてナズナに魅了されていくコウは、彼女に頼み込む。「俺を吸血鬼にしてください」ナズナは吸血鬼になる条件を教える。照れながら。それは......「人が、吸血鬼に恋をすること!」果たして恋を知らないコウは、ナズナと恋をして、晴れて吸血鬼になれるのか!?ふたりぼっちの、特別な「よふかし」が始まる__
北海道某所に存在するファミリーレストラン「ワグナリア」。小鳥遊宗太(たかなしそうた)がひょんなことからバイトとして働くことになったこの店は、個性的すぎる店員達ばかりが働くファミレスだった。そんな小鳥遊と店員達が元気に危険に活躍(!?)するファミレスバイトコメディー!!
商人として日々働いていたバナザは、突然クライロード魔法国という見たことも聞いたこともない異世界に「勇者候補」として召喚される。だが、Lv1の能力が一般市民並みだったことで勇者失格の烙印を押され、さらには国の手違いで元の世界に戻れなくなってしまう……。王都から辺境へ追放されたバナザが、なんとか生き延びるべく森で襲い掛かってきたスライムを撃退、Lvを2に上げると彼のステータスは見慣れない「∞」の記号に変わっていて──!? これは、名前と姿を変えて異世界で生きることを選んだ「超越者」と、敵対する人種族に恋した「魔族」との波乱万丈な新婚ストーリー。あらゆる種族を巻き込んで──目指せ、平和なスローライフ!
現代日本の薬学研究者であった薬谷 完治は目を覚ますと、宮廷薬師の名家ド・メディシス家の息子、ファルマ・ド・メディシスとして転生していた。ファルマは間違った治療法や薬の調合、医療行為と呼べない呪術やまじないが横行するこの世界の医療に絶望する。前世で培った現代薬学に加え、異世界で手に入れたチート能力【物質創造&物質消去】、貴族だけが使える【神術】を駆使し、あらゆる疾病に立ち向かう。そして、真に効果のある薬を広く人々に届けるべく『異世界薬局』を開業する……。異世界チート×現代薬学!異世界の医療を変える人助けファンタジー、本日開業!
魔王軍の侵攻から世界を救った勇者レオ。しかしその強さは平和な世を迎えた人間にとっても脅威となり、ついには聖都から追放されてしまった。地位も名誉も居場所も失い、彷徨う勇者が行き着いた先は――ボロボロの魔王軍!?人への恨みか自暴自棄か、魔王に正体を隠しつつ、四天王と共に軍の立て直しに挑むレオ。引退勇者の大仕事、その先に待つものは......?