天空カジノで摘発された硬貨型爆弾。その1枚が街で爆発し、混乱の中で終末が幕を開けた。卑劣なる賊の名は――《武装探偵社》。《天人五衰》の張り巡らせた醜悪な罠に掛かった中島敦たちは、現実を改変する「頁」の力によって、世界中から誹りを受けるテロリスト集団へと顛落していた。軍警最強の特殊部隊《猟犬》は、その身を社会へと捧げた信念と代償のもとに獲物を追い、千々に喰いちぎる。そして、彼らが隊長・福地桜痴は、新時代のテロに対抗すべく超国家的武装警備部隊「人類軍」の蜂起を促すのだった。敦は、仲間と共にない心細さにかられながらも直走る。倒けつ転びつ、哀れなる迷い犬の走る路に希望の種は撒かれていた。探偵社の礎そのものたる福沢諭吉と江戸川乱歩、〝魔人〟フョードルの策謀を見極めるべく自ら監獄に収監された太宰治も、反撃の機会を伺う。《天人五衰》の目論む国家消滅まで、残された時間は6日。それまでに、彼らの手にある「頁」を奪い、まだ見ぬ首領・神威を倒すことができるのだろうか?「これが、あなたの生きる路か……」ついに明らかになる、黒幕の正体。交わる友と友、過去と現在。すべては、未来のために――。©朝霧カフカ・春河35/KADOKAWA/文豪ストレイドッグス製作委員会
彼らは夢を見る。いつの日か大空へはばたく夢を。ガラスによって遮られたその空が、どれだけ遠いものだと知っていても。遠い未来。人類は荒廃した大地に、移動要塞都市“プランテーション”を建設し文明を謳歌していた。その中に作られたパイロット居住施設“ミストルティン”、通称“鳥かご”。コドモたちは、そこで暮らしている。外の世界を知らず。自由な空を知らず。教えられた使命は、ただ、戦うことだけだった。敵は、すべてが謎に包まれた巨大生命体“叫竜”。まだ見ぬ敵に立ち向かうため、コドモたちは“フランクス”と呼ばれるロボットを駆る。それに乗ることが、自らの存在を証明するのだと信じて。かつて神童と呼ばれた少年がいた。コードナンバーは016。名をヒロ。けれど今は落ちこぼれ。必要とされない存在。フランクスに乗れなければ、居ないのと同じだというのに。そんなヒロの前に、ある日、ゼロツーと呼ばれる謎の少女が現れる。彼女の額からは、艶めかしい二本のツノが生えていた。「――見つけたよ、ボクのダーリン」
19世紀末。産業革命が進む中、着実に勢力を拡大し栄華を極めたイギリス。しかし技術の進歩と発展とは裏腹に、古くから根付く階級制度によって、人口の3%にも満たない貴族たちが国を支配していた。当たり前のように特権を享受する貴族。明日の暮らしもままならないアンダークラス。人々は生まれながらに決められた階級に縛られて生きている。ウィリアム・ジェームズ・モリアーティは、そんな腐敗した階級制度を打ち砕き、理想の国を作り上げるために動き出す。シャーロック・ホームズすら翻弄した“犯罪卿”モリアーティ。犯罪による革命が、世界を変える――
地元の公立高校・風舞高校へ入学した鳴宮湊。入学早々、顧問のトミー先生から弓道部に勧誘され、幼馴染の竹早静弥、山之内遼平は入部を快諾する。とある思いから入部を断っていた湊だったが、遼平に押し切られる形で弓道部の説明会へと足を運ぶと、そこには如月七緒、小野木海斗らの姿もあった。貴重な弓道経験者ということで、トミー先生の指名によって湊は急きょ、参加者の前で射を披露することになるが、矢は的には当たらない。湊は弓引きにとって重大な病を抱えていた……。湊、静弥、遼平、七緒、海斗。弓道によって5人が出会い、そして、美しくもビターな〈青春〉の中をもがき続けた先、少年たちが手に入れたものとは――。
紀元前、中国西方の秦国に、今は亡き親友と夢見た「天下の大将軍」を目指す若き千人将・信がいた。かつて王都で起きたクーデターに巻き込まれ、現在の秦王・嬴政と運命的に出会った信は、自身の夢をかなえ、嬴政が目指す「中華統一」をともに成し遂げるため戦場に身を置くことになる。戦地で散った師・王騎の死を乗り越え、蒙恬や王賁ら同世代の隊長たちと切磋琢磨しながら、着実に夢への階段を上ってゆく信。一方、嬴政もまた、壮大な目標に向け、相国・呂不韋から国の実権を奪い返すべく宮廷内での勢力拡大に力を注ぐ。そんな中、軍事最重要拠点のひとつ山陽の攻略に成功した秦国は、これにより中華統一へ一歩近づくこととなった。だが、七国の勢力図を塗り替えかねないこの一手に危機感を抱く趙国の天才軍師・李牧は、楚国の宰相・春申君を総大将に、楚、趙、魏、燕、韓、斉の六国による合従軍を興し秦国への侵攻を開始する!未曾有の危機に、秦国は持てるすべての武力を結集して、合従軍を迎え撃つ!!
人間が妖精を使役し、砂糖菓子が幸運をもたらすと信じられている世界――。そこで聖なる砂糖菓子を作る特別な砂糖菓子職人“銀砂糖師”を目指す少女・アンが旅の護衛として雇ったのは、戦士妖精・シャルだった。態度は尊大だが、傍にいることを約束してくれたシャルにアンは心惹かれ、シャルもまた砂糖菓子作りへの情熱を貫くアンから目が離せなくなっていく。様々な困難を共に乗り越えながら、互いにかけがえのない存在となる二人。そして、翌年。アンは二度目の砂糖菓子品評会で王家勲章を授与され、ついに銀砂糖師の称号を得る。だがその陰で、シャルはアンを妬む者の陰謀を暴くために、ペイジ工房の長の娘・ブリジットと取引をしていた。羽を渡してブリジットに使役される身となり、アンのもとから去っていくシャル。茫然としながらも、自らの手でシャルを取り戻すことを決意するアン。銀砂糖師となったアンの新たな試練が始まる――!
13の自治区に分かれた王国にある、巨大統一組織“ACCA(アッカ)”。かつてクーデターの危機により結成されたACCAは、国民の平和を守り続け100年が経とうとしていた。ACCA本部の監察課副課長 ジーン・オータスは、「もらいタバコのジーン」の異名をもつ、組織きっての食えない男。飄々とタバコを燻らせながら、13区を廻り不正がないか視察を行っている。そんなジーンを見つめる視線、不穏な噂と――おやつの時間。ジーンの平和な日常は、ゆっくりと世界の陰謀に巻き込まれていく!
バスケットボールでは決して有利ではない小柄な体格の車谷 空。身長を理由にスタメンに選ばれることのなかった空は、高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学。ところがバスケ部はほとんど機能停止状態。とてもバスケをできる環境ではなかった。しかし、空はバスケへの熱量で、クズ高バスケ部メンバーとぶつかり合いながらも、共に成長していく。次々に直面するあらゆる困難に、クズ高バスケ部メンバーはどのように立ち向かって行くのか…!?
弓道における“勝ち”“負け”とは何か。“あたる”と“あてる”の違いは何か。数だけでは計れない問いに向き合う弓引きがいた。風舞高校弓道部の鳴宮湊は県大会優勝を果たし、日々の情熱を弓道だけに注いでいた。「ああ、やっぱり弓道が好きだ。もっと引きたい。一本でも多く」同じ頃、これまで無名だった辻峰高校弓道部が地方大会へ進出。湊達の前に不敵な笑顔で立ちふさがったのは、辻峰の実権を握る二階堂永亮。「俺はお前らを潰すために弓道を続けてるんだ、みくびるなよ」彼らの想いは射となって放たれる。それぞれの射がぶつかる時、まだ誰も知らない、答えが生まれる。
南波刑務所(ナンバケイムショ) 海上に浮かぶ孤島にして、難航不落の巨大刑務所。屈強な看守達と世界最高水準のセキュリティに守られたこの刑務所から脱獄できる者は、何人たりともいない・・・はず!?謎の枷を持つ天才脱獄囚・ジューゴ(囚人番号15番) 女好きのギャンブラー・ウノ(囚人番号11番) 喧嘩上等食道楽・ロック(囚人番号69番) 持病持ちのオタクっ子・ニコ(囚人番号25番) 13舎13房に集う、ちょっと変わった4人の囚人。彼らの脱獄を阻む為、日々ダッシュする最強看守の双六一!!個性豊かな囚人・看守達の最高にピュアでバカな物語が、この刑務所で幕を開ける!!