これは、滅びゆく吸血鬼たちの物語。人間と吸血鬼が存在する19世紀フランス。吸血鬼の青年 ノエは、吸血鬼に呪いを振り撒くという魔導書“ヴァニタスの書”を探しにパリへ向かっていた。途上の飛空船の中で、ノエはある事件に遭遇する。その混乱の最中、ノエの前に現れたのは、吸血鬼の専門医を自称する人間 ヴァニタスだった。ヴァニタスの手には、ノエが探していた呪いの魔導書“ヴァニタスの書”があり…。二人の出逢いにより、呪いと救いの吸血鬼譚が幕を開ける―
普通の高校生活を送っていた鏑木アキラ。しかし彼には幼い頃に交わした誓約があった。それは夜の眷属の王・ヴァンパイアの女王に仕えるというもの。あるときアキラの前に一人の少女が現れる。その少女こそが古の契約の王女、ヴァンパイアを統べる孤高の女王にして夜の闇に君臨する少女ミナ・ツェペッシュだった。日本に現れた彼女の目的はヴァンパイア専用居住区=ヴァンパイアバンドを設立する事…。空想と思われたヴァンパイアの出現と、日本における特区の建国。戸惑う人々はヴァンパイアと共存すべきか否かを模索し、そして対立するヴァンパイア勢力は女王の座を降ろさんとミナの命を狙う…。